日本文化のスローライフ 190209 第99号
** 文化浴の森 情報便 **
平成31年2月9日(土)第99号
* 思わず行ってみたくなる♪文化浴情報
美しい町には丁寧な暮らしや慈しむ心を持った人々が暮らしている・・・
//bunkayoku.com/point/2019/01/post-114.html
* 身も心もイキイキ!文化浴&ウォーキングコラム
今週はすっかり春気分の日が続きましたね。こんにちは!澤野ともえです。
春陽気もつかの間。この三連休は暖冬も覆るほどの歴史的大寒波が訪れるとか?!どうか皆さん、最大級の寒さ対策で乗り越えて下さいね。
■スローライフ
生活スタイルのあり方に、スローライフ(Slow Life)というものがあります。
1986年、マクドナルドがイタリアに進出し、ローマのスペイン広場に1号店を開きました。当時のイタリア人はアメリカ資本のファストフード店に対する反発心が強かったことから起こった反対運動が、伝統的な食文化を大切にする「スローフード」運動でした。
やがて食文化のみでなく、生活スタイル全般、そして街づくりまでを見直す動きに広がり、大量生産や高速型のライフスタイルに対して、ゆったりした暮らしを提案するようになり、「スローライフ」運動に発展したそうです。
明確な定義はないのですが、その多くは地産地消や歩行型の社会を目指すライフスタイルです。
日本においては、高度成長期以前の生活はスローライフだったと言えます。しかし1990年頃のバブル景気中に大量生産・高速型のライフスタイルが急増。
それに伴う社会課題に対して、地産地消運動や沈着型でゆっくりした生活様式を唱える動きが出るようになり、2001年頃から日本でも「スローライフ」という言葉が使われるようになりました。(フリー百科事典『ウィキペディア』参考)
■自然のテンポ
コンビニのレジ、ドライブスルー、スマホでググって、ポチっと押せば翌日届く・・・速くて当たり前の便利な時代。もちろん、速いのは気持ちいい。一生懸命な店員さんの気持ちもこちらに伝わってきますし、そういう私自身もググってポチを愛用しています。
でも、ちょっとでも遅くなるとイライラ。胃に流し込む食事。小銭にモタモタすれば、後ろの視線にドキドキ。便利だったはずの速さは、いつの間にか追われ急かし合う関係性を築き、心身のバランスを崩しやすくしているように感じます。
人間は自然の一部です。人は自然から生まれて、いずれ自然に還る存在です。人間らしさのベースには、自然物としてのテンポ、リズム、エネルギーが欠かせないと思うのです。
そして自然界には、人間以外の命が数多くあることも、忘れてはならないと思うのです。急かし合いの行きすぎには限界が見えるようで、最近ではファーストフードの象徴ともいえる米マクドナルドが速さよりも質を重視するようになってきています。
■スローライフの極意
柑橘の味、春告鳥(うぐいす)の声、路傍の花、木の匂い、手の温もり・・・五感を意識すると、自分自身も自然の一部であることを感じ始めます。
そんなとき私は、あ~~~幸せって感じます(笑)そうすると心に小さな余裕が生まれ、身近な人の心遣いに気付いたり、自分を見つめる時間ができたり・・・
スローライフってそういうことだと思うのです。ただテンポを遅くすることではなくて。
ただ遅いだけなら、ただのダラダラ。自由時間がたっぷりあろうがなかろうが、自分の暮らしを真正面から丁寧に向き合うこと。意識的に五感を使って、自然を感じて「心に余裕をつくる」ことって大切だと思います。
そして「心を引き締める」ことも、スローライフの極意と思います。発祥地のイタリアを例にみても、意識的に伝統文化を大切にしよう!とする「引き締まった気持ち」が軸になっているのですよね。
普段忙しい人はたまにダラっとして心身を休めることは大切ですが、ずっと気持ちが緩んでいては、思わずエチケットを怠ってしまったりして、人間関係も上手くいかなくなります。
かたや心を亡くすと書いて忙しいですから、毎日が忙しい人は、自分を忙しくしてくれる仕事か何かに依存しているだけで、もしかすると、心はぽっかりと穴が空いていたり、心の根っこはダランとしていたりするかもしれません。
■日本の生活文化
丁寧に生きることは特別なことではなく、五感が喜ぶアクセントを取り入れることだと思うのです。日本の生活文化には、自然に対する順応、尊重のもとで築き上げられてきた生活の知恵が沢山詰まっています。
大切に受け継がれてきた生活文化にはそれなりの「引き締まった気持ち」が宿っています。「用の美」といわれる素材への思いやり、使う人への配慮が美しく宿っています。
とりわけ、何百年、何千年の歴史の中で無数の人々の知恵と技が結晶となって、受け継がれてきた生活文化には、想像を遥かに超える力が宿っています。当たり前ですが、日本の生活文化は、日本の風土に合っています。
単に自然に触れるのとはまた違って、自然に対する付き合い方、寄り添い方、創意工夫が織り込まれているから、背景を知ると思わずうなってしまいます。人への尊敬や愛情が湧いてきます。
お箸一本、お茶碗ひとつから、五感が喜ぶスローライフが始まると思います。ただ、いつでもできるわ~と思っていると、なかなか難しい。道具だけ揃えても中身が伴わない・・・ということもありがち。
やはりこれも習慣。時間を先取りして、向き合う時間をセッティングしてしまうことが、暮らしを豊かにする秘訣です。
これから私は、「京都文化浴大学」をはじめとする文化浴講座の中で、日本の生活文化からスローライフな生き方を見出していこうと思っています。
職人さんや専門家との交流を通して、昔ながらの日本の生活文化に息づく知恵や技、素材に直接触れ学び、人生の質を高めていきたいと思っています。
スローライフ・・・ご興味を抱かれた方、是非ご一緒に、日本の衣食住に触れ学び、暮らしを豊かにしませんか?
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