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平成30年7月28日(土)第71号

このたびの西日本豪雨災害で被災された皆様、ならびにご家族・関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

今なお避難されている皆様、復旧作業に従事されている皆様の安全と、被災地の一日も早い復旧を心よりお祈り申しあげます。

* 思わず行ってみたくなる♪文化浴情報

時には異国情緒に身を包んで・・・くるくる色んな自分の感情を探す魅惑の門 //bunkayoku.com/point/2018/07/post-97.html

* 身も心もイキイキ!文化浴&ウォーキングコラム

◆よく「遊び」なさい

「『日本人ひとり一人がもっと遊びを知っていれば、あんな戦争はしなかった』と、私のカヌーの先生である高木先生は言っていました。そして高木先生はカヌーを(遊びの教材として)日本に紹介し、我々に教えてくれたのです」

そう語るのは、今秋から京都文化浴大学で教鞭をとって下さる吉田究先生。先生のご趣味はサイクリング、登山、そしてカヌー。正式にはファルトボートという折り畳み式カヌーだ。

そんな超アウトドアな吉田先生のご専門は中世文学。1日3万歩歩かないと調子がでないよといわれるその健脚で、京都の町を健やかに、遊びと学びの世界へ誘って下さる。

吉田先生が京都大学に入学した頃、『受験勉強で頭が弱くなった諸君、遊びなさい』という高木先生とファルトボートに出会った。

高木先生は京都帝大時代に天文学を専攻し、ボート部で活躍した。そしてあの1936年のベルリン五輪に選手団として派遣されたという。そこではオリンピック委員会と、プロパガンダとしてのオリンピック利用を進めようとするナチス政権の揉める姿を、目の当たりにしたという。

そして高木先生は、その頃の日本にはまだ存在しなかったカヌーやファルトボートを持ち帰った。だが、時代は戦争へ。

◆ほんとうの「体育」

戦後、意外な運命が待ち受けていた。新制に改めようとする京都大学から、軍事教練ではない「体育」を指導してほしいと、高木先生に依頼がきたのだ。体育?!と戸惑う高木先生。

「しかし、高木先生は偉いんですね。『わかりました。今の自分は体育を教えられるだけの能力がありませんから、2年ください』と申し出られて、医学部に入って人体を学ばれたのです。そうして高木先生は現在の『体育』の礎を築かれたんですね」

人に勝つことが体育ではない。人と競うことが学びではない。オリンピックやノーベル賞が最高峰の目的ではない。そういった上昇志向の学びや体育は、90%以上は敗者。学びの本質、体育の本質とはいったい何なのか?大人の学びとはいったい何か?

そんな大切なことを、わかりやすいエピソードとやさしい笑顔で、ヒョウヒョウと示唆して下さる吉田先生。

◆日本語の「健康」

「高木先生はこうも教えてくれました。英語の健康はhealth(ヘルス)。その語源はheal(ヒール)。それは病気が治っていく状態。フランス語の健康はsante(サンテ)。それは本来、頭や心が狂っていない状態を示す。ドイツ語の健康はgeusundheit(ガウズントハイト)。体に傷がない状態」

英仏独、いずれの「健康」も本来の意味がダメージを前提として、それを否定する状態というわけだ。

「それに対して日本語の健康は、『健やか』。ただただ、真っ直ぐに伸びていくこと。すくすく生きること。気にするな!ということ」。

師匠から体いっぱい受け継がれてきた五感の学び。吉田先生の一言一言には愛に溢れる重みがある。

「おとなの学び舎・京都文化浴大学」では、その大きなスケールで、私たちが自分の人生を本質から健やかにする術を、体いっぱい感じさせて下さることだろう。

京都文化浴大学は、第2第4火曜日開催。1限目一般教養、2限目体育、3限目現地講座。

2018年10月9日(火)。その日は0期生の入学式。吉田究先生の記念講演『歩くこと、学ぶこと』で幕が開く!

 

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