文化浴ポイント京都編

 

文化財の名称:滝尾神社拝殿の龍天井

文化浴の種類:たてもの浴 神社

所在地:京都市東山区本町11丁目

アクセス:JR東福寺駅、京阪東福寺駅から徒歩5分

瀧尾神社の拝殿には、何と!!全長8mもの彫刻で彫られた龍が、雲の合間を縫うように、せり出し、全身をくねらせ、イキイキと天を泳いでいるではないか!!

天保10(1839)年、名工九山新之丞により彫られた龍。あらゆる部位に、木目や節が計算し尽くされている総檜造の見事な龍。

祇園祭大船鉾の舳先の竜頭と作者が同じと類推されることから、大船鉾が平成の大復興を遂げる際、モデルとしても活躍した。

因みに龍は水の神。空を飛び、雨・雲を起こし、火災から守る。禅宗では仏法の雨を降らし、師弟の場を見守る存在として尊ばれてきた。

滞在時間の目安:10分

 
 

【ランウェイすること180年のスーパーモデル!】

-こんな時に訪れてみよう!- (今を俯瞰したい)

私が龍と最初に出会ったのは、日本昔ばなしのオープニング。「坊や~」の歌とともに出てくる龍。坊やとセットで好きだった。

そして古建築に描かれる様々な龍を見るようになり・・・最初は馴染めなかった表情や体の表現に、可愛らしさや滑稽さ、優しさやプライドが垣間見えるようになり、龍が好きになった。

しかも龍は、すべての生物の祖とされてきただけあって、角は鹿、頭は駱駝、眼は兎、体は大蛇で腹は辰、背中の鱗は鯉で爪は鷹、掌は虎に耳は牛・・・と、様々な動物のパーツが、人類動物皆きょうだいと言わんばかりの調和を体現している。そんな姿にもリスペクトしてやまない。

命の始まりと命の繋がりを!大迫力の三次元で!180年の年月をかけて!見せてくれるのは、ここ瀧尾神社拝殿の龍天井だけだ。

人類動物みな兄弟だぜ~!!なんてメッセージをイキイキと魅せながら、180年間、拝殿をランウェイしているスーパーモデルみたいに思う。

訪問日時:2019年12月12日 記:ともえ

 

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