文化浴ポイント京都編

 

文化財の名称:仁和寺 二王門

文化浴の種類:たてもの浴 寺院

所在地:京都市右京区御室大内33

アクセス:京福電鉄御室仁和寺駅より徒歩3分

仁和寺の「二王門」は、創建は不明とされていますが、鎌倉期以前には造営されていたものと思われます。
何度も火災で焼失し、現在の二王門は、徳川三代家光の寄進によって1641年(寛永18年)~1645年(正保2年)頃に建立されました。
門正面の左右に安直されている金剛力士像を「二王」としたことから、「二王門」の文字が用いられています。金剛力士像の後ろには唐獅子像も安直されています。

南禅寺の三門、知恩院の三門と共に京都の三大門のひとつに数えられています。
(仁和寺の二王門の代わりに東本願寺の御影堂門を指すこともあります。)

またこちらの門は「二重門」。
二階建ての門で、一階部分にも屋根があり、門の中でも最も格式の高い門とされています。

滞在時間の目安:10分

 
 

【有無を言わせない圧倒的な存在感】

-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい)

仁和寺と言えば、仁和寺の二王門の前を通る度に、まず思い出すものがあります。

学生時代に習った吉田兼好の「徒然草」に出てくるお話【仁和寺にある法師】。
仁和寺のお坊さんが石清水八幡宮に参拝したのに山頂の本殿をお参りせずに帰ってきてしまう、という内容。

その頃はお寺などに興味もなく、「古文てなんやねん~」「仁和寺てどこやねん~」と思っていた(であろう)私が、こんな形で仁和寺って本当に素晴らしい~!装飾が美しい~!って感じるようになるなんて学生時代の自分からは想像もつきませんでした。

今回初めてゆっくりと参拝いたしました。
まずはどどん!と貫禄たっぷりな二王門。
私が素敵!と感動した境内の美しく繊細な装飾美とは裏腹に、こちらは非常に重厚で荘厳な印象。
やはり金剛力士像は迫力満点で、躍動感たっぷり。阿吽の呼吸でお出迎えしてくださいます。

この二王門だけでもう既にパワーをいただいて、ゆっくりと門をくぐりました。

訪問日時:2019年4月20日 記:あやこ

 
 

文化財の名称:曼殊院の埋め木

文化浴の種類:たてもの浴 寺院

所在地:京都市左京区一乗寺竹之内町42

アクセス:叡山電鉄 修学院下車徒歩約20分

曼殊院の草創は伝教大師最澄。天暦元(947)当時の住職だった菅原家出身の是算国師が北野天満宮創建にあたり、別当職(別に当たる職業)として補され、以後明治維新まで900年間曼殊院は北野別当職を歴任した。

曼殊院は小さな桂離宮ともいわれる。それもそのはず桂離宮を創始された八条宮智仁親王の第二皇子良尚法親王が門主となられ、明暦2(1656)に移築造営された寺院だからだ。ブルーノタウトを「泣きたくなるほど美しい」と言わしめた桂離宮と曼殊院。共通する日本「美」の真髄が至る所に仕掛けられている。

滞在時間の目安:3分

 
 

【なすがまま。】

-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい今を俯瞰したい)

曼殊院の入り口にそれはあります。
大工さんの遊び心いっぱいの埋め木。床ではなく、こんなにも入り口の門に埋め木があるのを初めてみました。

何か宝探しのように埋め木を探していると…
「み~つけた!!」
瓢箪は見たことがあるけれど、ナスなんて初めてでした。それも大好物のナス!かわいくっておもしろくって、とても癒されました。

ふと頭をよぎった言葉は…
「なすがまま。」
そのままですが(笑)
何か自分の迷いを払拭してくれた気持ちになりました。

時には流れに身を任せ、どうにでもなるさ~と大きく構えてみても良いのかもしれない。
そんな気付きを教えてくれた、かわいいナスの埋め木。
「大工さんありがとう」
心の中で感謝の気持ちをそっと告げ、中へと入って行ったのでした。

訪問日時:2019年2月16日 記:あさみん

 
 

文化財の名称:無鄰菴の沢渡石

文化浴の種類:庭園浴 その他

所在地:京都市左京区南禅寺草川町31

アクセス:地下鉄東西線蹴上駅より徒歩約10分

長州藩出身の明治の軍人、そして内閣総理大臣までつとめた山縣有朋は無類の庭好き。庭造りのアイデアマンでもありました。

それまでの日本にはなかった西洋庭園のような庭を望みました。その山縣のこだわりを見事にカタチしたのが七代目小川治兵衛という植木屋でした。

この無鄰菴の造園に関わったことで、後年、小川の能力は大いに発揮され、後世に名を遺す偉大な作庭家となりました。

沢渡石は向こう岸に渡ることができるように、飛石を水の中に打って配置されたものです。川により近づき、楽しめる仕掛けとなっています。

滞在時間の目安:5分

 
 

【選ばれし物達】

-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい流れを変えたい)

それは鴨川でもなく、料亭でもなく、無鄰菴の庭園にあります。

子どもの頃に戻ったようにちょっとはしゃぎつつ、でも内心落ちないように緊張感をもったり・・・
足元をカクニンしながら沢渡石を、その名の通り渡って進みます。
慎重に一歩ずつ進んでいるせいか、若干の緊張感もあるはずが、ひとつひとつの石をじっくりと見ている自分がいました。

小川治兵衛さんによって?いや、もしかすると山縣有朋によってかもしれない、選ばれし石達。どれも同じ形、色のものはひとつもありません。どんな人の足でも受け止められるよう、選抜大会に合格したその石達がなんだかかっこよく見えてきました。

そんな事を思いながら到着した先には、とっておきのお楽しみが。
おいしいお菓子とお茶を母屋で頂くことができます♪
ただひたすらに進むと、その先にはなんでもない小さな幸せが待っているな~と思った、冬の無鄰菴でした。

訪問日時:2018年12月15日 記:あさみん

 
 

文化財の名称:勝林院 阿弥陀如来坐像

文化浴の種類:アート浴 仏像

所在地:京都市左京区大原勝林院町187

アクセス:京都市バスまたは京都バス 大原駅下車徒歩約15分

大原の勝林院のご本尊阿弥陀如来像。
別名を「証拠の阿弥陀」。

勝林院は天台宗延暦寺の別院。
慈覚大師円仁が天台声明の根本道場として開いたとされ、その後円仁の9代目の弟子、寂源法師がこの地へ移し、山号を魚山としました。

また、1186年顕真が法然上人を招いて浄土教について議論した「大原問答」の地。
仏により極楽浄土ができるかの問答のとき、大光明を放たれたことから、証拠の阿弥陀
と称されています。

阿弥陀如来像の手元には五色の綱(善の綱)が結ばれていて、これに触れると阿弥陀如来と結縁を得られるとされています。


滞在時間の目安:20分

 
 

【凛々しく頼もしい阿弥陀さま】

-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい)

私は基本的に菩薩様が好きなのですが、こちらの阿弥陀如来像のとても凛々しく堂々とされたそのお姿に圧倒され、いっぺんに好きになってしまいました。

佇まいがキリッと美しい。そして、頼もしい。
そこにいてくださるだけで・・・という大きな安心感があります。

これはもう好みの問題かもしれません・・・?!

女優の羽田美智子さんも著書「私のみつけた京都あるき」でこちらの阿弥陀如来像を中井貴一さん似の凛々しい阿弥陀様だと紹介されています。
中井貴一さん。確かに私、好きです。

訪問日時:2017年5月 3日 記:あやこ

 
 

文化財の名称:東本願寺 大虹梁

文化浴の種類:たてもの浴 寺院

所在地:京都市下京区烏丸通七条上る常葉町754

アクセス:京都駅から徒歩5分

真宗大谷派の大本山・東本願寺。全国には8,600件もの末寺があり、信者数は530万人もいるという日本仏教屈指の大宗派です。

現在の御影堂は1895(明治28)年に再建されたもので、世界最大級の木造建築です。
規模もさることながら、日本建築史上、最高傑作と言われる“技術”が集結されています。

そして、再建されてから今日まで、これだけの木造建築はどこにも建てられていないことからも、史上“最後”の“大規模木造建築”と言えます。

御影堂で一番大きな部材は、外陣正面にある大虹梁。長さ14.5m。
この材は元々、何百年もの間、川底に眠り続けていた埋れ木です。
総勢1万人によって川底から曳きだされ、職人の知恵と技によって、見事にこの世に蘇ったのです。

滞在時間の目安:20分

 
 

【大きなパワーに包まれる大空間】

-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい)

境内から眺める御影堂は大きすぎて、少しひるむほど。
中に入れば、そこは私にとってオアシス。

賑やかな京都駅から、わずか徒歩5分の場所なのに、静かな別世界。

背景を知ると、先人への愛しさと尊崇の念が半端なく増してくる。

再建された約120年前といえば、私の曾祖父の時代。そんな近い時代でありながら、クレーンやトラックが無い状況での世界最大規模の木造建築を、どうやって立ち上げたのか!という好奇心と驚き。同時に先人の苦労の息吹が肌身に生々しく感じられる。

その象徴ともいうべき御影堂正面の大虹梁の下で、親鸞聖人と面と向かい、誰もいない927畳の空間に一人座り込めば、心は静かにどっしりと落ち着く。

大虹梁を見上げれば、人間ってすごいな!日本建築ってすごいな!リスペクト先人!って思う。
正面に向かえば親鸞聖人の御心が、ちっぽけな私でも大丈夫。GO!GO!とささやいて下さるように思う。
薄暗く(陰)煌びやかな(陽)荘厳世界は、私の中の陰陽バランスも整えてくれる。

ただただ座り込んでいるだけで、自分の中が大きくうねりだす。
さぁ、大きく一歩前進だ!

訪問日時:2018年1月 9日 記:ともえ

 
 

文化財の名称:六角堂(紫雲山頂法寺)

文化浴の種類:庭園浴 寺院

所在地:京都府京都市中京区三条町

アクセス:京都市営地下鉄烏丸御池駅より徒歩約3分

平安京ができるもっと以前、聖徳太子が用明天皇2年(587)に創建したと伝えられる、六角堂。
そんな永い歴史を感じさせてくれる伝説が山門をくぐって正面右にある、六角形の石に伝わる。

平安京造営時、六角堂本堂の位置に道を通さざるを得ず、何とかならないかとお祈りしたところ、本堂がグググ~ッと北へ移動し、もとの位置にあった礎石が一つ残ったという。

というわけで、永らく門前に通る六角通にあったこの石だが、明治初期に現在地に移されたという。
六角堂が京都の中心とされたことから、体の中心であるおへそになぞらえて、「へそ石」と呼ばれている。

滞在時間の目安:5分

 
 

【六角形の不思議】

-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい)

ずっしりと重みを感じる『へそ石』。
じーっと見ていると、今にも吸い込まれそう...

いつまでも見ていられる程、六つのカドあるこの形に、なぜだか不思議なパワーを感じます。
ふっと思い浮かんだのが、『礎』-いしずえ-ということば。
もう何十年も前からこの京都の中心地に、どっしりと構えているこのへそ石は、正に人間の身体の中心であるおへそそのもの。
グッと、おへその下にある丹田に力が入り、身が引き締まる思いになりました。

何事も基盤がしっかりと支えられているからこそぶれないのだなと、ここへ来て改めて実感したのでした。

訪問日時:2017年7月26日 記:あさみん

 
 

文化財の名称:日向大神宮 天の岩戸

文化浴の種類:庭園浴 神社

所在地:京都市山科区日ノ岡一切経谷町29

アクセス:京都市営地下鉄東西線 蹴上駅1番出口より徒歩約15分

日向大神宮の裏山にある岩石をL字にくりぬいた「天の岩戸」。
奥には、戸隠神社があり、天手力男命(あめのたじからおのみこと)がまつられています。

天の岩戸をくぐると、心身の一切の罪穢れが払い清められ、神様のお光を仰ぎ、御神徳を戴き福運を招くとの信仰があります。
入り口と出口が分かれているのは、厄を落として、福を招くため、だそうです。

滞在時間の目安:5分

 
 

【暗闇でそっと静かに幸せを祈る神聖な天の岩戸】

-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい)

暗闇に入るのはとても不安な気持ちになる。
先になにがあるのか、どうなっていくのか・・・でも暗闇に入っていき光がすうっと見えたとき、暗闇に耐えてきてよかった、と思う。その光の方へしっかりと進んでいきたいと願う。

と言うとなんだか大げさですが、人生でもそうなんだろうと思うのです。
光ばかりじゃありがたみがない。

この天の岩戸はほんとに小さな空間。
昔の人たちもこの岩の中で自分の心と向き合ってささやかに自分の穢れを払い、日々の安全や健康を願ったのだろうなぁと思います。

自分の周囲の大切な人々の幸せを願って手を合わせ、暗闇を抜け出たとき、清々しい太陽の光が迎えてくれました。

~暗闇でしか見えぬ光がある~

いつだったかよく聴いていた曲のフレーズを思い出しました。

訪問日時:2017年4月30日 記:あやこ

 
 

文化財の名称:知恩院の大鐘楼

文化浴の種類:建造物文化財 寺院

所在地:京都市東山区林下町400

アクセス:市バス知恩院前から徒歩5分

大梵鐘は日本三大名鐘のひとつ。(あと2つは京都の方広寺、奈良の東大寺)
高さ3.3メートル、口径2.8メートル、厚さ約30センチ、重さ約70トン。
寛永13年(1636年)鋳造されたもの。
毎年大晦日に17人の僧侶で撞く除夜の鐘は風物詩です。

滞在時間の目安:5分

 
 

【静かに出番を待つ重厚な鐘】

-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい)

言わずと知れた除夜の鐘で有名な大鐘と鐘楼。高さ3.3メートル、直径2.8メートル、重さ約70トン。三門と同じく、どっしりと重厚感があります。鐘が撞かれるのは大晦日と法然上人御忌の4月の年に2回だけ。場所は知恩院南東の奥、安養寺にほど近い静かなところで、静々どっしりと出番を待っています。私自身もこんな大物感を出したいものです。

なぜかこの鐘を眺める度にいつも思い出すのが、もう何年も前、お正月元旦に母親の同僚が新年の挨拶に我が家に来てくれて、盛り上がりそのまま勢いづいて知恩院まですごい渋滞のなか車でお参りに来たこと。
その方は今もお元気かなぁ・・・と個人的な懐かしい気持ちになりつつ、年末の出番まであと少し。
年のラストを飾るのにふさわしい存在感なのでした!

訪問日時:2016年11月 3日 記:あやこ

 

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