文化財の名称:東寺 講堂 立体曼荼羅
文化浴の種類:アート浴 仏像
所在地:京都府京都市南区九条町1
アクセス:近鉄東寺駅より徒歩7分
弘法大師空海によって、密教の教えを伝え広めるために建立された講堂。
堂内にはその教えを視覚的に表現した立体曼荼羅がある。
空海は机上の空論では無く、実際に自らの足や心で、身をもって感じることに重きを置いた。それゆえの立体曼荼羅である。如来、菩薩、明王、天の21尊の仏が空海の教えを3D体感でもって伝えてくれる。
明王の中心に座しているのは日本最古の不動明王。右手に三鈷剣を持ち左手に羂索(けんざく)、両目を見開き上の歯牙で下くちびるを噛む表情という、初期型不動明王の典型的なお姿です。
この憤怒顔の不動明王の正体は、実は如来の中心に座す穏やかな大日如来。全く異なる面持ちですが、同一というのです。
不動明王が持つ剣は他の仏像の剣と違い、諸刃の剣。内も外も刃。明王は命がけで、私たちを救おうとされますから、救われようとする私たちも命がけで向かわなくてはいけないと、剣は示してくれています。
滞在時間の目安:10分
【命がけで救われよう!】
-こんな時に訪れてみよう!- (元気がほしい)
-こんな時に訪れてみよう!- (元気がほしい)
東寺の立体曼荼羅の中で私は、不動明王が好きです。
不動明王は大日如来の化身。仏の顔も三度まで・・・と言いますが、大日如来さんだって、怒る時は怒るんだな~、こんな顔して怒るんだな~。ホンワカとばかりで生きていけないのがシャバの世界。人も心を鬼にしなければならないことも、ありますよね。
命がけで救おうとして下さる頼もしさ。リアリティに溢れています。救われたいから、私も命を懸けて本気出します!!って気持ちになります。
そうして不動明王に浸っていると、空海さんって結構こんな人だったんじゃないかな~と感じはじめました。現場、現実、体感主義。行動力に溢れ、こんな気迫に満ちた人だったに違いないと。
空海さんには不二の教えというものがあって。それは対立して二元的に見える事柄も、絶対的な立場から見ると一つのものであるという、まさに大日如来と不動明王。そんな教えに因んで「不二桜」という名前が付いた東寺の枝垂桜が、訪れた日、まさに絶景でした。
訪問日時:2018年3月28日 記:ともえ
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