文化財の名称:東本願寺 大虹梁
文化浴の種類:たてもの浴 寺院
所在地:京都市下京区烏丸通七条上る常葉町754
アクセス:京都駅から徒歩5分
真宗大谷派の大本山・東本願寺。全国には8,600件もの末寺があり、信者数は530万人もいるという日本仏教屈指の大宗派です。
現在の御影堂は1895(明治28)年に再建されたもので、世界最大級の木造建築です。
規模もさることながら、日本建築史上、最高傑作と言われる“技術”が集結されています。
そして、再建されてから今日まで、これだけの木造建築はどこにも建てられていないことからも、史上“最後”の“大規模木造建築”と言えます。
御影堂で一番大きな部材は、外陣正面にある大虹梁。長さ14.5m。
この材は元々、何百年もの間、川底に眠り続けていた埋れ木です。
総勢1万人によって川底から曳きだされ、職人の知恵と技によって、見事にこの世に蘇ったのです。
滞在時間の目安:20分
【大きなパワーに包まれる大空間】
-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい)
-こんな時に訪れてみよう!- (どっしり構えたい)
境内から眺める御影堂は大きすぎて、少しひるむほど。
中に入れば、そこは私にとってオアシス。
賑やかな京都駅から、わずか徒歩5分の場所なのに、静かな別世界。
背景を知ると、先人への愛しさと尊崇の念が半端なく増してくる。
再建された約120年前といえば、私の曾祖父の時代。そんな近い時代でありながら、クレーンやトラックが無い状況での世界最大規模の木造建築を、どうやって立ち上げたのか!という好奇心と驚き。同時に先人の苦労の息吹が肌身に生々しく感じられる。
その象徴ともいうべき御影堂正面の大虹梁の下で、親鸞聖人と面と向かい、誰もいない927畳の空間に一人座り込めば、心は静かにどっしりと落ち着く。
大虹梁を見上げれば、人間ってすごいな!日本建築ってすごいな!リスペクト先人!って思う。
正面に向かえば親鸞聖人の御心が、ちっぽけな私でも大丈夫。GO!GO!とささやいて下さるように思う。
薄暗く(陰)煌びやかな(陽)荘厳世界は、私の中の陰陽バランスも整えてくれる。
ただただ座り込んでいるだけで、自分の中が大きくうねりだす。
さぁ、大きく一歩前進だ!
訪問日時:2018年1月 9日 記:ともえ
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