文化財の名称:鈴虫寺の法話
文化浴の種類:民俗浴 宗教
所在地:京都府京都市西京区松室地家町31
アクセス:阪急松尾駅から徒歩15分
365日いつでも、鈴虫の音色をBGMに、法話が聴けるお寺、鈴虫寺。
正式名は、妙徳山 華厳寺(みょうとくざん けごんじ)。
江戸時代中期に華厳宗として開かれ、現在は臨済宗に属する禅寺です。
正直、文化財的「見どころ」はあまりない小さなお寺。しかし、わざわざ全国各地から、ご住職の法話と、幸福お守りを授かりに、参拝する人が後を絶たない。平日でも長蛇列です。
門前の地蔵菩薩に住所と名前と願い事を告げると、わらじを履いた幸福地蔵菩薩(通常の地蔵菩薩は裸足)が家に来て、願いを叶えて下さるという。修学旅行生など若い人が目立って多い!もちろん若い人だけでもない。
あっ、例え門前が長蛇の列でもご心配なく。
お堂には一気に100名以上が入れますし、30分おきになさる法話の順番待ちなだけ。
列が門前階段辺りだと、次の法話タイムに充分入れます。
滞在時間の目安:1時間
【五感を満たして、法話でリセット♪】
-こんな時に訪れてみよう!- (流れを変えたい)
-こんな時に訪れてみよう!- (流れを変えたい)
なぜ?なぜこんなに人気なの?
宣伝力?と思っていたのですが、今月、仕事で3回も参拝し、その魅力に取りつかれました。
しっかりと作り込まれた法話。
まるで落語のように、難しい禅の教えを身近な内容に例えて、面白おかしく話して下さる。
しっかり作り込まれているから、わかりやすくて安心して聞ける。
笑いあり、学びあり、そして心がハッとしたり、ホッとする。
こんなにお寺が多い京都で、必ず法話が聞けるお寺って、殆ど・・・ない。
お願い事が他のお寺や神社よりも叶うから人気・・・かどうかはわからないけれど、
1.必ず法話が聞けること。しかも、安定した話術と内容で。
2.わらじ地蔵菩薩がサンタクロースのように家に来て願いを叶えて下さるという特徴。
3.28年掛けて完成させた365日鳴き続ける鈴虫の生演奏があること。
これら3つの特徴を作り込み、美しくまとめ上げた台本にして、面白おかしく語って下さることで、人の心に残り、口コミ力を引き起こして、人気寺院になったと感じます。
耳から目から鼻からお肌から、お茶菓子も出てお口から・・・五感を満たす演出がさりげなく。
最後に、軽くなった心でお庭を巡ると・・・産声を上げたばかりの新緑、歳月を重ねた石や苔、竹林が優しく染み込んできます。そして松尾山麓から京都市内を一望。自分と自然と町が一つになって調和しました。
手間をかけたり、面と向かって話したり・・・そしてリアルな空間が、やっぱり人の心を動かすんだな~と実感したヒトトキです。
訪問日時:2017年5月18日 記:ともえ
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