京都御所 建礼門の蟇股【№0027】
2017/04/22
文化財の名称:京都御所 建礼門の蟇股
文化浴の種類:たてもの浴 その他
所在地:京都府京都市上京区京都御苑3
アクセス:地下鉄烏丸線丸太町駅から徒歩10分
現在の京都御所は元弘元(1331)年から明治2(1869)年の間、天皇が住み、儀式や公務を執り行った場所です。
御所の周りには築地塀(ついじべい)が巡らされ、六つの門で外と繋がっています。中でも南正面の建礼門は最も格式の高い門とされ、檜皮葺、切妻屋根の四脚門です。梁には蟇(かえる)が股を開いているような、化粧部材『蟇股(かえるまた)』が施されています。
蟇股は動植物や故事のワンシーンが表現されていることが多く、絵解きの役割もあります。建礼門の蟇股は、御苑側から故事「羊飼い黄初平図」と「巨霊人と虎図」が確認できます。
滞在時間の目安:5分
【ご主人をお迎えする微笑みの仙人】
-こんな時に訪れてみよう!- (逸話にふれたい)
-こんな時に訪れてみよう!- (逸話にふれたい)
品格があり重厚な建礼門。
ディテールも素晴らしく、細やかな装飾でした。
その中でも私がパッと一番に目に入ったのは蟇股!
仙人と羊、仙人と虎・・・何の物語のモチーフかと興味が湧いてきました。
文化財をひとつひとつ丁寧に眺めることによって、細かな部分に目がいく習慣がついてきました。
それを紐解いていくと、また面白い事実がわかったり。本当に奥深いと思います。
よぉく目を凝らして見てみると、仙人が微笑んでいるように見えてきて、ご主人である帝のお出迎えを心待ちにしているような、喜んでいるような。故事をモチーフにしているだけでなく、そんな気持ちを込めて彫刻されていたのだとしたら素敵だな、と思います。
今も天皇と国賓しか通れないという建礼門。そんな門の蟇股、一見の価値ありです。
訪問日時:2017年3月11日 記:あやこ
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