文化財の名称:圓徳院の北庭
文化浴の種類:庭園浴 寺院
所在地:京都府京都市東山区下河原通八坂鳥居前下る下河原町530
アクセス:市バス東山安井駅から徒歩10分
ここは、豊臣秀吉という波乱の生涯を見送った正室ねねが、秀吉との思い出深い伏見城の化粧御殿と、その前庭を移築して移り住んだ終の棲家。
58歳から77歳までの19年間をここで暮らしたねね。引っ越し早々関ヶ原の戦い、大坂冬の陣、夏の陣、豊臣家滅亡・・・栄枯盛衰なる豊臣家に何を思い暮らしたのでしょう。
圓徳院北庭は、珍しく水の無い池泉回遊式庭園。そしてふんだんに巨石が置かれているのが特徴です。巨石は秀吉に仕えた大名たちが捧げたもので、裏を返せば名が刻まれているものもあるとか。国の名勝指定です。
滞在時間の目安:30分
【天下太平ここにあり・・・】
-こんな時に訪れてみよう!- (侘び寂びたい)
-こんな時に訪れてみよう!- (侘び寂びたい)
哀しいけれど優しい・・・そんな空気が漂う庭です。高桐院の庭にも同じような哀しさと優しさの共存を感じたのですが、きっとどちらの庭も、戦国の世が終わった静寂と亡き人を弔うオーナーの心が溢れているのだと思います。
大名たちが献上した巨石に、それぞれの顔を思い浮かべながら、ここに落ち着くねねさんが居たことを感じます。庭のぐるりの楓のように、大らかに彼らを包んで。哀しくも静かに・・・天下太平ここにあり・・・と。
訪問日時:2016年11月 3日 記:ともえ
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