MENU

「葵祭ってどんな祭り?」知ってから見ると、感じ方が変わる

【この記事のポイント】
・「葵祭ってどんな祭り?」という疑問に、簡単に答えます
・混雑を避けて、静かに楽しめる鑑賞スポットのヒントもご紹介
・葵祭を“深く知ってから見る”ことで、感動が何倍にも広がります
・文化好きな大人にぴったりの「講座と現地ツアー」も案内しています

目次

葵祭ってどんな祭り?

京都三大祭のひとつ「葵祭」。
けれどもその由来や意味を知らないまま、「人が多そうだから」と避けてきた方も多いのではないでしょうか。

実はこの祭り、日本最古の由緒をもちます。

約1,500年前――
国中が災害に見舞われ、飢饉が広がりました。
人びとはただ祈るしかなく、朝廷はその祈りを賀茂の神に捧げることにしたのです。

災害、食料危機。
時代は違えど、どこか現代にも通じる社会の不安があります。

そして動いたのが、賀茂一族の若者たち。
雷獣を象った獅子頭をかぶり、雷鳴のように鈴を鳴らす馬にまたがって、
風を切るように駆け抜けながら神に祈りを捧げました。

やがて空は晴れ、作物が実り、人びとの暮らしにも穏やかさが戻った――
それが「葵祭」のはじまりと伝えられています。

かつて、ただ「まつり」といえば、葵祭のことを指すほど。
日本人の暮らし、社会、そして精神に深く根ざしたお祭りなのです。

現代にも通じる、不安の中で祈り、希望を持つという心。
それは、遠い昔のものではなく、今を生きる私たちにも通じる“文化の力”かもしれません。

行列はまるで平安絵巻。
十二単をまとった斎王代や、葵の葉を飾った牛車、静かに歩く勅使の姿…。
けれどもその一つひとつに、ちゃんと意味と物語が込められているのです。

知らないまま見るのと、
意味を知って見るのとでは、まったく印象が変わります。

「葵祭どこで見る?」

加茂街道や下鴨本通りのあたりにも、風が抜け、視界が広く取れる場所が点在しています。
ただし、どこに立つかで見え方はまったく変わります。

今回のツアーでは、私・澤野が、混雑を避けつつも視界良好な「知る人ぞ知る」ポイントをご案内します。

「人がいない場所」は難しいけれど、
“風が抜けて、空が広くて、ちゃんと衣装が見える場所”──
そんな知る人ぞ知る穴場で、落ち着いて雅を味わうことができます。

衣装の色、動き、表情――
その一つひとつの奥には、日本人の暮らし、社会、そして精神に深く根ざした祈りの文化があります。
災いや不安のなかで、静かに祈り、希望をつなごうとしてきたその心は、今を生きる私たちにも通じるものかもしれません。

いっしょに、その心を味わってみませんか?
五感で葵祭を味わえる体験を、ぜひご一緒に。

京都で楽しむ葵祭|文化好きな大人にこそ届けたい2つの講座

【5月14日(火)】「葵祭を知る」ハイブリッド講座(教室+オンライン)

葵祭の登場人物の背景、斎王代のことなどを丁寧に解説。

翌日の葵祭では、平安装束をまとって練り歩く、文化財ストーリーテラーの松井伸二さんが、楽しくわかりやすい語り口で、お届けします。
これまでも、時代祭や都をどりなど、京都の様々なお祭りについてレクチャーしてくださった松井さん。京都三大祭(葵祭・祇園祭・時代祭)すべてに参列した経験からにじみ出てくる特別なお話です。

「わかりやすくておもしろかった!」「歴史の授業では聞けない話が面白かった」「ここでしか聞けない話が最高でした!」と感想が届いています。ご自宅からも、会場からも。選べる受講スタイルです。

【5月15日(水)】「葵祭 鑑賞」現地ツアー

当日は、京都市内の集合場所から、文化浴案内人・澤野がご案内する鑑賞スポットへ。
「ここからなら、斎王代の表情も見える」
「ここは日陰になっていて、立ち見でもラク」
そんな“知る人ぞ知る”ポイントで、行列を落ち着いて鑑賞しましょう。

知識を得た翌日に、そのまま“本番を見る”――
まるで物語を読んだあとに映画を観るような感動があります。

牛車の飾りや、持ち物、装束の色など

「見どころを押さえるだけで、流れるように続く行列の意味がわかる」
そんな体験を、この講座であなたにも味わっていただきたいです。

文化を深く味わいたいあなたへ

人混みは避けづらいけれど、
“どこで見るか・どう知るか”で、葵祭をじっくり楽しむことができます。

この講座は、そんな文化を愉しむ大人のための入り口です。
ぜひ、ご参加ください。

🔹2025年5月14日(火)11:00〜12:30【ハイブリッド講座(教室+オンライン)】
【講師】松井伸一(文化財ストーリーテラー)

🔹2025年5月15日(水)13:30~16:00【現地鑑賞ツアー】
【講師】澤野友映(文化浴案内人)

【料金】各3,500円/6回券 18,000円(1年間有効)

【参加者の声】

●連日ありがとうございました!
松井先生の講座とても楽しかったです!
祇園祭には興味津々なのに、今まで葵祭に関して何故か素通りしてきてしまっていました。

その起源やら、神事に関して詳しく解説していただき、理解を深めることができました。

そして翌日の本番見学!平安貴族の雅な絵巻が目の前に繰り広げられ、タイムスリップしたような気分になりました。

見学場所に選んでいただいたスポットも、鴨川に沿って緑も鮮やかでしたし、風も心地よく、混雑もなし!
待ち時間の講座で色々と和歌を紹介して下さったので、気分がいっそう葵祭モードに向かいました。

源氏物語の車あらそいのシーンにも登場する歴史ある葵祭。
2日間の講座でますます深く知りたくなりました。来年も講座で取り上げてほしいです。
ありがとうございました!

●今日は間近で生まれて初めての葵祭を解説付きで参加させていただきました感謝です。先生の解説と待っている間の説明が分かりやすくて三度目の正直で参加でき良かったです。

●本日もありがとうございました。正式に初めて観賞した葵祭!
緑映えるベストポジションで、堪能できました〜!
松井さんもしっかり見付けられましたね(^▽^)/
装束の柄も興味深くて見応えありました。

【文化浴】

※2025年の葵祭講座は終了しました。
たくさんのご参加、ありがとうございました。
来年も開催を予定しておりますので、ご案内をご希望の方はメルマガ【文化浴の森情報便】にご登録ください。
メルマガでは毎月の様々な文化浴ツアー&体験のご案内をお届けしています!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

文化財修復業を営む家に生まれ、一般企業を経て、自らも文化財修復の世界へ。
15年間、数多くの修復に携わってきました。

2006年からは、文化財の魅力をもっと身近に伝えたいという思いで、文化講座をスタート。
これまでに受講された方は、のべ9,500人を超えています。

2016年、「足から健康!心に文化浴」をスローガンに掲げ、文化財を“見て歩く”ことで心と体が元気になる効果に着目し、それを「文化浴」と名付けて、一般社団法人文化浴の森を設立しました。

2018年からは、大人のための学び舎「文化浴大学」にて定期講座を開講。
そして2024年10月には、日本文化を“心から心へ”世界に伝える「文化財ストーリーテラー養成講座」をスタートしました。

文化財を語ることで、人生の後半に新たなキャリアと誇りを持てるように。
同時に、文化財そのものの価値も未来へとつなげていけるように。
そんな想いで、日々活動を続けています。

著書に『ウォーキング&文化を楽しむ京都健康さんぽ』(いろは出版)。

文化の宝と出会い、歩いて深呼吸するように、自分自身を発見する。
そんな時間を大切に、これからも“文化浴”を届けていきます。

目次