文化浴ポイント京都編

 

文化財の名称:勧修寺型灯篭

文化浴の種類:庭園浴 寺院

所在地:京都市山科区勧修寺仁王堂27

アクセス:地下鉄東西線小野駅から徒歩5分

勧修寺は醍醐天皇が若くして死去した生母藤原胤子(たねこ)の追善のため、胤子の祖父にあたる宮道弥益(みやじいやます)の邸宅跡を寺に改めたもの。

山階(やましな)に鷹狩へ出掛けた15~16歳の貴公子。突然の暴風雨。供の者は散り散りになり、駆け込んだ山の端の田舎家には13~14歳の少女・・・貴公子は屋敷に帰ってからも山階の少女が忘れられなかった・・・。

その貴公子が後の藤原高藤、そして少女は列子。ハッピーエンドな日本のシンデレラ物語が宿る寺。後に列子の娘、胤子が宇多天皇と結ばれ醍醐天皇を生むこととなる。

徳川光圀寄進と伝えられる書院前の庭にある燈籠は、「勧修寺型燈籠」と呼ばれる。又この燈籠を覆うように生えている植樹「ハイビャクシン」は、ヒノキ科の常緑灌木で樹齢は750年と言われ、一本の木とは思えないほどに庭を覆い尽くしている。我が国無双の名木としても名高い。

滞在時間の目安:5分

 
 

【見えないからこそ見えてくるもの】

-こんな時に訪れてみよう!- (今を俯瞰したい)

誰かボクを探して~!!
と言わんばかりに、ひょっこりと姿を現しているのは、何を隠そう、この灯篭。
あの印籠で有名な方の寄進だという事で思わず「はは~」と、頭を下げそうになります。

周りを覆うようにハイビヤクシンが生い茂っていますが、遠くに御堂を望むこの光景は、どこか周囲の人々に守られている光國公そのもののように思えてきます。
ということは、、このハイビヤクシンは助さん?かくさん?そんな事が脳裏をよぎった時です。
「ビュン!!」
と、ものすごく強い風が。
「わ~風ってビュンていう音なんだ!」
久しぶりに風の音を聞いて、子供のように自分の中で小さく感激してしまいました。
光國公のお出ましだったのかもしれません。「はは~」

もっと灯篭の下を見たいのですが、いくら背伸びをしても到底みえません。その時はあきらめましたが、帰ってからふと思いました。

見えないからこそ見えてくるものが、また一層引き立つものがあるのかもしれない。
そう私にメッセージをくれた光國公。
勧修寺、私にとっての悟りのお寺となりました。
光國公、ありがとうございます!!

訪問日時:2018年5月19日 記:あさみん

 
 

文化財の名称:法輪寺 電電宮

文化浴の種類:建造物文化財 神社

所在地:京都府京都市西京区嵐山虚空蔵山町

アクセス:阪急嵐山駅から5分、嵐電嵐山駅から10分

電電宮(でんでんぐう)は、十三参りで名高い嵐山法輪寺・通称虚空蔵(こくぞう)さんの寺内社。全国でも珍しい電気・電波の神さま。

弘法大師空海の弟子・道昌がこの地で行った求聞持法(ぐもんじほう)の満願の日に、空から明星(金星)が降り注いで虚空蔵菩薩が現れたことから、その明星を表す明星天子を本地仏として祀られたのが始まり。

求聞持法とは一度見聞きしたものは絶対に忘れず、無限の知恵を手に入れることができるという真言密教の記憶力増進の秘法。若き空海が手に入れ、彼を天才たらしめた。

古くから電電宮は田の神としても、近隣農民に広く信仰されていたが、元治元年(1864)の禁門の変で焼失。以降仮宮のままだったが、高度経済成長期の1956年、電波放送が広がり、電気産業が勢いを増し、電気電波関係業界の発展を祈願する「電電宮」として新たに奉祀された。今日では電力、電機、電波、電子、コンピュータ、通信各業界から篤い信仰を集めている。

スマートフォンなどに入れて使うことができる「SDメモリーカードお守り」などもある。

滞在時間の目安:5分

 
 

【現代社会のエネルギーバランス】

-こんな時に訪れてみよう!- (今を俯瞰したい)

スマホのアラームで目覚め、トースターでチンっとパンを焼いて、デスクに向かえばパソコン。電車に乗って出勤し、暑ければ冷房、寒ければ暖房・・・電気、電波にお世話にならない日はない。

現代社会を維持するために欠かせない電気エネルギー・・・その消費量たるや・・・!!

「電気もその根底は、人間が作った物ではなく自然の恵み。自然現象を利用させてもらっているという崇敬の念を持たなければいけない・・・神仏のご加護を信じる心の豊かさをも大切にし、世の中の円満な電気、電波の発展が人類の生活文化を向上させ、世界平和と繁栄をもたらすことを祈りたいものです」という虚空蔵さんのご住職の言葉が心に響く。

宗教と科学。自然と人工。心と物。
一見相反するもののエネルギーバランスをとりながら、人類は進歩していかなければ・・・と、電電宮の下に広がる嵐山の景色を眺望しながら、思った。

訪問日時:2018年3月 6日 記:ともえ

 
 

文化財の名称:龍谷大学大宮学舎

文化浴の種類:たてもの浴 その他

所在地:京都府京都市下京区大工町125番地の1

アクセス:京都駅下車、北西へ徒歩約10分

龍谷大学の大宮学舎は、一見洋風建築ですが、実は構造部分がほぼ日本の伝統工法であるため、「擬洋風建築」といいます。

文明開化直後、まだ洋風建築を造る技術や知識が日本に定着していなかった時代、写真や伝聞から見よう見真似で洋風建築を築きあげたもの。外観上は、あたかも石造や煉瓦造のような印象を与えますが、構造部分は日本の伝統工法による木造。石材は柱などの木部に貼り付けられています。これを「木造石貼り」といいます。

横浜で多く用いられましたが、現存するのはここのみです。

「擬=まね」「風=ふり・見かけ」・・・と、B級建築的眼差して見られてきた擬洋風建築。しかし近年、文明開化直後の僅かな期間の、和洋折衷を取り入れた独特且つ貴重な文化財として、重要文化財に指定されています。

滞在時間の目安:10分

 
 

【時と海を越えるハイブリット】

-こんな時に訪れてみよう!- (今を俯瞰したい)

土曜日の夕暮れ、誰もいない大宮学舎をふらり。
例年より早い桜が咲き乱れる中をタイムスリップ・・・

ちょうど今年は明治維新150年。
擬洋風建築を見ていると、怒涛の文明開化の中で、必死に西洋建築を真似て造ろうと心血を注いだ、当時の日本人が浮かんでくるよう。

古代シルクロードの遥か西方から文化が流れ流れて・・・今ではすっかり洋服を着て、洋風建築に住んで、グローバル化の渦中だなぁ。

「学ぶ」の語源は「真似ぶ」や「真に習ふ」とも。

その土地で醸成された文化と時流の文化が融合するハイブリット。時を越え、海を越えて・・・縦糸と横糸が織りなす文化の綾錦。いずれにしても美しく、強い糸の紡ぎ方を真に習いたい。

西日が沈む西方に向かって、そんなことを思う夕暮れ。

訪問日時:2018年3月31日 記:ともえ

 

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