文化浴ポイント京都編

 

文化財の名称:智積院長谷川一門の障壁画

文化財の種類:美術品文化財 絵画

所在地:京都市東山区東大路七条下ル東瓦町964

アクセス:京阪七條駅より徒歩約10分

お薦めのお寺や神社ってどこですか?
と、聞かれることが多いのですが、それぞれ個性や魅力があって、何を基準にするかで答えは随分変わってきます。

交通の便が良い、混んでいない、ゆっくりほっこりできる、品が良い、美しい、歴史があって時を忘れることができる。
といった基準でいくと、私は必ず「智積院」と答えます。
中でも宝物館の長谷川等伯、久蔵親子の楓図、桜図は欠かせません。

天正19(1591)年、豊臣秀吉の愛児鶴松がわずか三歳で早世し、悲しんだ秀吉は全てを尽くして菩提寺祥雲寺を建立しました。堂内を荘厳する障壁画は、本来狩野派が制作する予定でしたが、前年の狩野永徳の死と派内の混乱もあってか、長谷川等伯一門が制作するところとなりました。

祥雲寺は秀吉没後、徳川家康によって廃絶され、寺領は智積院に与えられました。

滞在時間の目安:20分

 
 

【切なさの表現、究極の美】

-こんな時に訪れてみよう!- (侘び寂びたい)

幼子の早世を悼むように、大広間一面に描かれた春夏秋冬の大木と草花。
最初、目が慣れないうちは、退色した絵具に何を観たらよいのかわからないかもしれません。
けれど、しばらく身を置いていると、様々な草花が「風」にたなびいている様子を感じ始めます。

狩野派と比較されることの多い長谷川派。
長谷川派にあって狩野派にないもの・・・それは「風」かもしれません。
「風」が絵に入ることで、すべての生き物が息吹き、豊かな感情が躍り出すように感じられるのです。

大画面に耐えうるダイナミックな樹木。
けれども威圧感を受けない繊細な草花。
ダイナミックとデリケート。対照的な心も見え隠れします。

「風」と「対照」が、鶴松を悼む切なさの表現、究極の美のような・・・気がします。

訪問日時:2017年10月20日 記:ともえ

 
 

文化財の名称:青蓮院 一文字手水鉢

文化財の種類:建造物文化財 神社

所在地:京都市東山区粟田口三条坊町69―1

アクセス:

青蓮院門跡の華頂殿から小御所に向かう渡り廊下の一角にある豊臣秀吉寄進による大きな一文字の手水鉢。

滞在時間の目安:3分

 
 

【水面に映る季節と心の移ろい】

-こんな時に訪れてみよう!- (侘び寂びたい)

一文字の大きな手水鉢。静かな渡り廊下の一角にあります。水面には、落ちた葉っぱと映る空・・・いと麗しき☆
水面を眺めていると、いつの間にか癒される。僅かな空間に心が洗われるから不思議。
季節の移ろいと共に、水面に映る雲の形も葉っぱの色も移ろうのですね。普段なら意識しないそんなことを、こういう世界ではグッと意識できる。そんなささやかな時間が人生には時々、必要なんだと思います。
数百年もじっと、季節の移ろいを映してきたその一文字の水面は、品格があり、そしてどこか寂し気にも観えました。

訪問日時:2016年11月 3日 記:あやこ

 
 

文化財の名称:圓徳院の北庭

文化財の種類:記念物 名勝

所在地:京都府京都市東山区下河原通八坂鳥居前下る下河原町530

アクセス:市バス東山安井駅から徒歩10分

ここは、豊臣秀吉という波乱の生涯を見送った正室ねねが、秀吉との思い出深い伏見城の化粧御殿と、その前庭を移築して移り住んだ終の棲家。

58歳から77歳までの19年間をここで暮らしたねね。引っ越し早々関ヶ原の戦い、大坂冬の陣、夏の陣、豊臣家滅亡・・・栄枯盛衰なる豊臣家に何を思い暮らしたのでしょう。

圓徳院北庭は、珍しく水の無い池泉回遊式庭園。そしてふんだんに巨石が置かれているのが特徴です。巨石は秀吉に仕えた大名たちが捧げたもので、裏を返せば名が刻まれているものもあるとか。国の名勝指定です。

滞在時間の目安:30分

 
 

【天下太平ここにあり・・・】

-こんな時に訪れてみよう!- (侘び寂びたい)

哀しいけれど優しい・・・そんな空気が漂う庭です。高桐院の庭にも同じような哀しさと優しさの共存を感じたのですが、きっとどちらの庭も、戦国の世が終わった静寂と亡き人を弔うオーナーの心が溢れているのだと思います。

大名たちが献上した巨石に、それぞれの顔を思い浮かべながら、ここに落ち着くねねさんが居たことを感じます。庭のぐるりの楓のように、大らかに彼らを包んで。哀しくも静かに・・・天下太平ここにあり・・・と。

訪問日時:2016年11月 3日 記:ともえ

 

メルマガ「文化浴の森情報便」最新情報をお送りします!

文化浴の森のメールマガジン『文化浴の森 情報便』は、京都の奥深い文化に触れてみたい!一生美しく元気に歩き続けたい!そんな健康に前向きで、京都が好きな人のためのメールマガジンです。

 無料メルマガについて詳しくはこちら

体験会に参加しませんか?

『ウォーキングセラピー』ってどんなこと?
『京都文化浴さんぽ』ってどんな内容?
他の参加者はどんな人たち?

こんな疑問や不安を解くために、体験会を開催しています。ご自身の足のことや文化浴の森の楽しい講座の様子を、ぜひ肌で感じて下さいね。

 体験会について詳しくはこちら